医学と芸術展
2010-03-08


すいません。もう終わっております。
森美術館で開催しておりました。
最終日の前日,土曜日でしたが,あそこは遅くまで開いているので,
仕事の帰りに寄ってみました。
目的はパトリシア・ピッチニーニの作品。
今回は「ゲーム・ボーイズ・アドヴァンス」という作品が展示されて
おりました。
ぱっと見は二人の子供なのですが,近寄ると異様に老けている。
そこではメッセージ的なものもありましょうが,そんなことはいい。
なにしろその造形力が凄い。
皮膚の毛穴とかの表現も凄くてですね。
間近で食い入るように見てきましたが,いやーどうやって作るんだ
ろうと脱帽ものでしたね。
皮膚はシリコンらしいのですが。
型で作るので,どうしても分割目ができてしまいますが,それは
髪の毛に隠れるようにしたりと工夫があるらしい。
遠くから見たら,二人の生身の子供がゲームしながら佇んでいる
ようにしか見えない。
この人の作品に触れるのは二回目ですが,今回もバットで殴られ
るような衝撃を受けました。
これだけでも満足なのですが,他も結構面白かったですね。
ダ・ヴィンチまでありましたからね(笑)。
解剖のスケッチみたいなものでしょうか。
あとは昔のレントゲン機がなかなかかっこよくて。
お医者さんの器具みたいのもあるのですが,なんかいいんですね。
かっこいい。
象牙の解剖人形も見事な細工で。あれはちょっと欲しいかも。
プラスティネーションもありました。
と言っても薄〜くスライスした横断面一枚ですが。
ああなると全然人間ぽくない。
サイズも妙に小さく感じて,リアルに人間とは思えない。
何年か前に,生身の人間を型取りしたことがあるのですが,そこで
できた立体像は,それは勿論リアルではある,と言うか形としては
そのままなのですが(当たり前),あれっ?!と思ったんですね。
リアルっちゃリアルだけど,リアルじゃない(笑)。
それは凄く面白かったですね。
立体の写真みたいな感じかなあ。それもちょっと違うか。
彫刻は立体の絵か。
うーむ(笑)。
とにかく変な感じなんですね。
それがとても面白い。
あれもほったらかしで,いい加減なんとかしないといけないな。
まあそれはそれとして。
他にもいろいろありましたねえ。
人間ですから,人間に興味があるのは当然なんでしょうが,よくも
まあへんてこなことを考えるものだと思って感心してしまいます。
サンドペーパーを広げて,それに人間の骨(確か頭蓋骨だった)を
ごしごしこすりつけて,骨が削れて粉がペーパーに付着しますわね。
その骨をこすり潰した痕跡を見せられて,さあどうしたものかと(笑)。
嫌〜な感じが胸にこみ上げてきませんか(笑)。
まあそういった心の動きも含めて,ということなんでしょうが。
総じて面白かったです。
帰りにパンフレットを買おうと思ったら,売り切れですって。
わかるわ。この展覧会のパンフは欲しい。
予約を受付けていて,発注しておきました。
今月中には届くらしい。楽しみです。
[美術]

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