もう一人の鉄人
2007-01-31


大阪で原裕美子選手が優勝しまして。
原選手といえば,一昨年のヘルシンキ世界陸上の代表に
なり,日本人最高の6位になりました。
この時の原選手のタイムは2時間24分20秒と,決して悪い
タイムではないのですが,優勝したラドクリフ選手は2時間
20分57秒。
3分23秒差。
まあざっと1キロの差ですな。
ラドクリフがいかに化け物かがわかります。

さて,そのヘルシンキ大会でふと思い出したのですが。
男子マラソンで,イスラエルの代表。
ハイレ・サタインという選手が出ておりました。
Haile Satayin。
なんとこの時50歳!
だから今年52歳になるんですよ。
ヘルシンキでは最後日本の入船敏選手と競って,入船選手
の4秒後にゴール。21位。
2時間17分26秒。
50歳ですよ!(笑)
その後が気になりましてね。
ちょっと調べてみました。
こんな↓おっさん。ちょっと写真が小さいけど。
[URL]
これによると確かに1955年4月11日生まれ。
イスラエル代表で,エチオピアの「皇帝」ゲブレシラシエと同じ
名というのはどういう訳かと思いましたが,元々エチオピアの
出身で,1991年に移住したと。
納得。
今51歳か。
もういくらなんでも,選手としてはぼちぼち無理なんじゃないか
と。
そう思っておりましたが,とんでもない。
去年,2006年のイスラエルの選手権では1万メートルと
マラソンでチャンピオンです。
1万メートルが29分55秒10。
マラソンは2時間16分59秒。
恐るべきオヤジですな。
まだまだバリバリの現役なので,きっと世界陸上にも出てくる
ことと思われます。
その時は52歳だ。
すげーなー。
2004年,アテネのオリンピックにも当然出ております。
あのブラジルのデ・リマ選手が妨害されてしまったレースです
ね。
その時は20位。2時間17分25秒。49歳。
安定してますよね(笑)。
オヤジの底力。
まあこのぐらいのタイムでは,マラソンの盛んな他の国では
代表になれませんが,とにかく,今のところイスラエルでは
若いランナーがまだかなわない。
凄いことです。
驚異の肉体。
いつまで現役を続けるのか。
そもそも「現役」という意識があるのかどうかが疑問ですが
(笑)。
もし現役を退いたら,マスターズ陸上というものがありますが,
次々に記録を塗り替えていきそうです。
ちなみに男子50〜54歳の部,マラソンの世界記録は2時間
19分29秒。
この記録も凄いですが,既にそれ以上のタイムを出している。
大体,ホントならマスターズの年齢の人が現役の選手って
いうところで訳がわからなくなってしまいますが。
マスターズは,マラソンなら35歳からですからね(笑)。
いやはや。
この人は本物の鉄人でしょう。
世界陸上の注目選手に加えておきたい。
弘山さんやQちゃんなんかまだまだ若い。
まだまだいけます。
エチオピア人じゃないけどね(笑)。
サタイン選手に負けじと活躍してほしいなあ。

あ,代表選考でぎりぎり選に入りそうもない選手が,マラソン
の盛んじゃない国に移住すると代表選手になれるということ
が……(笑)。
その先にあるものが何かはわかりませんが(笑)。
[マラソン]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット