先日ご紹介した「日本人の知らない日本語」ですが,あろうことか今晩
からドラマになって放映するんですね。全然知らなかった。
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そんなに売れているのか。すげーなー。
主演は仲里依紗さん。日本テレビで23:58からです。宣伝しなくても
いいんだけど。
新聞の番組紹介や番組サイトを見ますと,随分原作から逸脱した,い
かにもテレビ的なニオイがしますが。
どうなるか。かなり不安ですが,チェックしなければなりますまい。
一時「日本語ブーム」みたいな流れがありましたね。
今も雑学クイズ的な番組は続いているようですけれども。
この原作は,その「日本語ブーム」の時でも勿論重宝されてしかるべき
内容ですが,それだけでもないんですね。
難しい言葉の意味や解説を聞いて,「へぇ〜」だけじゃない。
なにしろ相手が外国人ですからね。
外国の方がどう日本を見ているのかという面白さもありますし,我々は
当たり前に思っていることが,では何故そうなのかとなると知らないこと
が多く,疑問に思ったこともないのでびっくりする。
切り口が単純でないんですね。
ストーリーやキャラクターはドラマ版として作られても,その辺の切り口
の面白さは活かされてほしいものですが。
今若い人たちは,ある対象について「いい」という意味で「ヤバい」とい
う言葉を使い,またこれを連発する。
100年前の人が見たら,どこのゴロツキかと思うでしょうね。
下品と上品の衝突では,特に言葉の場合下品が強いので,残ってし
まう。
「クソ暑い」とか「ゲロまずい」のようにインパクトのあるものを強調に
使うのは,品はともかく気持ちはわかります。
それは否定的な言葉の時はいいですが,そのものの意味はどこかへ
消えてしまい,ついには「ゲロ旨い」というような使われ方をされ始め,
単に強調の接頭辞のようになってしまう。
「旨いのにゲロってなんだよ」という面白さとあいまって,親しい間で
浸透していき,そもそもはアウトローの世界の言葉であったとされる
「ヤバい」も,危機的な意味合いは消え,「凄い」ぐらいの意味で使われ
るようになってきたのでしょうねえ。
てか,私は何の考察をしているのか。
いや,だから外国の方が,母国である程度日本語を学ばれて(そこで
は割と古風な日本語を学んでいるであろう),こちらに来て今の若い人
たちの会話を聞いたら不思議だろうなと。
また原作中にもありますが,コンビニなどで「1万円からお預かりします」
などの不思議な日本語を聞いたら混乱するであろうと。
コンビニ等の不思議な日本語はちょっとどうかと思いますが,言葉が
変化するのはしょうがない。
しかしあんまり唐突であったり,急激であったりすると面くらいますわな。
「チョベリグ」なんてのは流石に消えたようですが,今は「TKG」なんて
のがありますからね。
発想としては近い。
一時の流行ですぐ消えてしまうものがほとんどなのでしょうが,その発
想や法則のようなものは受け継がれて,また新しい言葉を生むという
ことはあるでしょうね。
まあおじさんはついていけません。それじゃダメなんでしょうけどね。
いずれにせよ,バックボーンはしっかりしておきたいものです。
で,ついでなんですが,コミックの「もやしもん」。
アニメにもなりましたが,これも先週からドラマ化してやっているんです
ね。
今日は「―日本語」の後にフジテレビで「もやしもん」。
こちらも原作を読んでいる者からすれば「え〜!?」となってしまうので
すが,まあ今後に期待しましょう。
そもそも主人公は背が低いのをコンプレックスにしているはずですが,
あのキャスティングでは,原作のその設定は消去なんだろうな。
違和感があります。
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